強豪スウェーデンに完敗を喫した日本のウルリック・キルケリー監督は「日本は研究されている。スウェーデンは賢かった」と悔しそうに話した。

立ち上がりこそ積極的なプレスが効いてリズムをつかみ、7分までに5-1と試合を支配した。「ゲームプランがよかった。期待通りだった」と同監督。しかし、その後相手の速い攻めに日本の守備が崩壊。ミスも重なって5分間で逆転を許すと、差は開く一方で前半終了時には13-20と7点の差をつけられた。

「リードした後、スピードダウンした時にすべてが止まってしまった」と永田主将。GKをあげての7人攻撃ではミスで相手にボールを奪われ無人のゴールに決められた。流れは、どんどん悪くなった。

攻撃から守備に転じた時に中央2人が同時に交代するのが日本の戦法だが、これも封じられた。「速く攻められて選手交代ができなくなった。身長の低い2人が中央の守りをしなければならず、そこを狙われた」と塩田。攻守の切り替えのわずかなズレが、強豪相手では致命傷になった。

アルゼンチン、コンゴを破り、この日スウェーデンに勝てば早々と最初の目標だった1次リーグ突破が決まった。しかし、世界の壁は高かった。5日のロシア戦、6日の中国戦を残すだけに1次リーグ突破の可能性は十分にある。

シュート数は50本対48本で上回った。ただ、決定率は52%で相手の74%を大きく下回った。決定率も課題になる。「勝ちに行って負けた結果なので」と永田主将。「監督にもポジティブにいこうと言われた」と先を見据えて前向きに話していた。