2年連続で全国高校ラグビー大会に出場する札幌山の手の高校日本代表候補、NO8ヴェア・タモエフォラウ(3年)が6日、京産大に合格した。「先輩もいるし、きれいな街。FWも強いし、日本一を目指したい」。全国大学選手権33度出場で7度4強の名門。来春、東芝入りする伊藤鐘平主将(4年)らOBも所属する強豪で実力を育む。

ニュージーランド出身で、同校出身の日本代表FWリーチ・マイケル主将(31)になぞらえ“リーチ2世”と期待されるFWには夢がある。「日本代表になって世界一を倒したい」。母国代表オールブラックスは、今年の日本大会は3位だが、W杯で最多タイの3度優勝。2年連続高校日本代表候補のタモエフォラウは「大学生で(代表に)なりたい」と次回23年W杯メンバー入りに意欲を見せる。

トンガ出身の父とサモア出身の母を持ち、身長186センチ、体重123キロ。太もも周りは76センチ、足は30センチと大型だが50メートル6秒2の快足だ。昨年の花園では熊本西との1回戦で約40メートルを独走し、トライを演出。同校5大会ぶり勝利に貢献した。リーチら多くの留学生を指導してきた佐藤幹夫監督(58)も「フィジカルとかはNO・1でしょう」と証言する。

チームは8日まで、花園5度優勝の常翔学園と大阪で練習中。右足故障で道大会は決勝しか出場していないヴェアの動きも軽快だ。7日に組み合わせが決まる全国での目標はベスト8。「全てを出し切りたい。試合が終わったらつかれて死んでしまうぐらいに」。リーチも果たせなかったシード校撃破の原動力になる。【浅水友輝】

◆ヴェア・タモエフォラウ 2001年11月5日、ニュージーランド生まれ。5歳から12歳までバレーボールをプレーしていたが、ラグビー経験のあった両親の影響で13歳から競技を始める。来日時は184センチ、100キロ。好物はみそラーメンとすし。すしはマグロとサーモンが好きで「50貫はいける」。憧れの選手はリーチ、元NZ代表WTB故ジョナ・ロムー。