大会5連覇を目指す18年世界選手権銀メダリストの植草歩(27=JAL)が、初戦の2回戦で新鋭の沢江優月(帝京大)に2-1で辛勝した。

序盤から激しい攻防が繰り広げられる中で、両者有効なポイントを得られずにいたが、植草は残り1分13秒に上段突きで1点先取。その後、中段突きで1点を加えた。残り30秒を切って沢江に中段突きで1点返され、試合終了直前には反則注意を受けて先取が取り消されたものの、なんとか逃げ切った。

対戦した19歳の沢江は植草の大学の後輩にあたり、今年6月には全日本学生選手権を1年生で制した次世代のホープ。前日に植草は「自分と同じ階級で次を担う選手だが、自分がいる間は負けない」と口にしていた通り、先輩として面目を保った。

沢江は前日、「下の世代もここまで来ているんだと示したい」と意気込んでいた。見せ場たっぷりの試合内容に「楽しくできた。悔いはない。中段突きが通用すると分かったし、そこをもっと磨いていきたい」と充実した表情を浮かべた。