柔道の世界ランキング上位者で争われるワールドマスターズ大会(12~14日、中国・青島)の男女日本代表が9日、成田空港を出発した。従来は世界ランク16位以内のみがエントリー可能だったが、今回は36位まで広げられた。

18年世界選手権男子81キロ級銀メダルで世界ランク8位の藤原崇太郎(21=日体大)は、自身の柔道スタイルを貫くことを誓った。11月のグランドスラム・大阪大会(兼東京五輪代表選考会)決勝では、16年リオデジャネイロ五輪銅メダルの永瀬貴規(旭化成)に指導3で敗れた。ライバルに五輪代表争いで1歩リードを許す展開となり「負けて良い試合はない。(強豪が集結する今大会は)自分の力がどんなものか分かるので、精いっぱいやりたい。目の前の試合に集中して、自分の柔道をするだけ」と静かに闘志を燃やした。

これまでの大会前には、お気に入りの理髪店で散髪し、気合を入れた。パンチパーマやEXILEのAKIRA風ヘアなどを披露し、その髪形にも注目が集まった。

今大会は「まじめでいきたい」として、理髪店には行かず、落ち着いた短髪にした。「やりたい髪形がなくなった。パーマもいろいろやったけど、これまでとかぶりたくなく、ちょっと悩んでいる」と理由を説明した。

世界選手権男子60キロ級2大会連続銅メダルで世界ランク1位の永山竜樹(了徳寺大職)は、リオ五輪銅メダルの高藤直寿(パーク24)との五輪代表争いが続く。結果次第で年間王者になる可能性が高いが、「ランキングは気にしていない。試合で勝つことしか考えていない。結果も内容も自分らしい一本を取る柔道をしたい」と目の前の試合に集中した。