信州のヒロイン、小平奈緒が地元で輝いた。2位を0秒02差で退け、期待に応える優勝。横断幕のある応援席前で、右手でガッツポーズをつくった。「前半のスタートがいい感じでまとまった。ゴールラインでは自分の中でしっかりとしたものがあった」と冷静に振り返った。

10月の台風19号で、長野は河川の氾濫で死者が出るなど甚大な被害を受けた。そのタイミングで開催された3季ぶりのW杯を「海外の選手が集中してレースできていた。それだけで十分」と、結果よりも競技ができる喜びをかみしめた。14年11月ソウル大会(韓国)から積み上げたW杯通算勝利は30に到達も「まだまだ先がある。終着駅でもない」と表情を引き締めた。