関学大WR阿部拓朗が甲子園ボウルMVPに輝いた。「(阿部)拓朗さんとの息がよく合った」というQB奥野耕世とのコンビがさえ、レシーブ成功10回で135ヤードを稼ぎ、2TDを記録。阿部は「(リーグ戦不振で)ここしか(後輩に)背中で見せるチャンスはないと思っていた」と言い、気合の丸刈り頭をなで上げた。

身長179センチだが、ジャンプ力には自信がある。小学校から高校までクラブ活動と平行していた“ママさんバレー”で培われた。今大会は鳥内監督の「どういう人間になるんや」との言葉と向き合ってきた。「かっこええ男って何やろと考えさせられた。夢を持って進む=活躍して日本一になる。学生ではかっこええ男になれたかな」。学生最後の舞台となるライスボールが待つ。「後輩に何か残せるようなプレーをしたい」。ここでも“かっこええ男”を目指す。【実藤健一】