4連勝中の仙台89ERS(東地区首位)は山形ワイヴァンズ(同地区6位)と今季初対戦。SG白戸大聖(24)が、3点シュート3本を含む両チーム日本人最多の14点を奪う活躍を見せ、69-54で連勝を「5」に伸ばし、首位をキープした。

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昨季の仙台は、対山形6戦全勝と相性が良く、この日も第1クオーター(Q)から試合の主導権を握った。SF阿部翔太(26)の3点シュートを皮切りに、7連続得点を挙げるなど第1Qを20-8と大量リード。白戸は「同地区の試合で、より勝たないといけない。連勝も続いていたので、良い流れで年が越せるように臨んだ」。

しかし、第2Qは山形ペース。仙台にミスが続き、中盤で3連続得点を許し、残り2分19秒でSG古橋広樹(27)にレイアップシュートを決められ同点に追いつかれた。しかし、直後のPFジェロウム・ティルマン(32)の3点シュートで勝ち越すと、以降は1度もリードを許さず勝利をつかんだ。

白戸の母校明成(宮城)は、27日の全国高校バスケットボール選手権準々決勝で北陸(福井)に敗れベスト8。高校3年で選手権優勝を経験した白戸は「試合は少しだけ見ました。ボールに対する執着心は、高校3年間で一番学んだことなので、今でも意識を変えずにプレーしています」と話した。この日は、楽天銀次内野手(31)やJ1ベガルタ仙台DF蜂須賀孝治(29)らが観戦。白戸は両チーム最多3本の3点シュートを決め、MVPを獲得した。29日は19年のラストゲーム。白戸は「最後を締めくくる試合なので、自分の悔いが残らないプレーで勝利に貢献したい」と活躍を誓った。白戸のシュートが満員のブースターに今年最後の勝利を届ける。【相沢孔志】