東京オリンピック(五輪)女子シングルス、女子団体代表の石川佳純(26=全農)が女子シングルス4回戦に出場し、圧巻のストレート勝ちで5回戦に駒を進めた。

緩く左に振って、強いドライブで右隅を突くなど、緩急をつけたプレーを見せ相手を翻弄(ほんろう)。11-9、11-4、11-2、11-5と危なげない試合運びで勝利した。

「初戦だったので少し緊張したが、3ゲーム目から良いプレーができた。出足すこしサーブが甘くなったが、途中から気持ちの面でも落ち着いて、技術の面でも調整していけたのでよかったと思う」と振り返った。

五輪出場が決まって初めての全日本の舞台だった。「去年までは負けるとオリンピックに響くという考えがあったし、そのプレッシャーが常についてきた。今は厳しい競争の中で勝ち取った切符なので、自信に替えて、さらに頑張らないといけない。今まではオリンピックに出る準備。今度はオリンピックで戦う準備というのをしていきたい」と五輪本番にむけて気持ちを高めた。

前回大会は6回戦で早田ひな(19=日本生命)に1-4で敗れ不本意な結果に終わった。今大会の目標を問われると「優勝です」と明言。これまで4度の優勝を誇る日本の大黒柱が16年以来の優勝を狙う。

○…石川とともに女子五輪代表の平野美宇(19=日本生命)もシングルスで5回戦に進出した。今月6日、団体戦要員の3人目で同代表の座をつかんだ平野は「これまでは自分の目標だけ追えば良かったが、今は東京五輪の代表としてしっかりプレーしないとと思う」と気持ちを新たにしていた。