神戸製鋼OBが新日鉄釜石OBを下し、3度目の対戦で通算2勝1敗とした。

17日に阪神・淡路大震災から25年を迎え、岩手・釜石市も東日本大震災で被災。ともに日本選手権7連覇を果たしたチームが、震災の記憶と教訓を風化させないことを目的に戦った。

試合は前半4分、神戸製鋼がNO8杉本慎治(55=同大)の先制トライで主導権を握った。ラインアウトは持ち上げなし、客席には新日鉄釜石を応援する大漁旗と、懐かしい雰囲気で試合が進んだ。

所用で欠席となった松尾雄治(66=明大)の代わりに主将を務めた新日鉄釜石のSH坂下功正(60=宮古工)は「(阪神・淡路大震災から)25年というのが長いのか、短いのか…。我々釜石も震災があったところ。同じキーワードを持っている感じがする」。プロップの石山次郎(62=能代工)は「やっぱり楽しいですね。体は動かないけれど、1発でもガツンと当たったり、タックルしたり。実に楽しいです」と笑顔で振り返った。

神戸製鋼はSH萩本光威(60=同大)が「(レジェンドマッチが)いつまで続くか分からないけれど、僕は続く限り『出たいな』って思います」と今後の出場にも意欲。主将を務めたロックの林敏之(59=同大)は「汗をかくのは、この後はアフターマッチファンクションの(乾杯の)ため。ここからが大事なので、精いっぱい楽しみたい」と笑わせた。