アメリカンフットボールのオービックRB李卓(24)が、カナディアン・フットボール・リーグ(CFL)国内トライアウトに合格した。

ジャパン・グローバル・コンバインが日本代表関東地区トライアウトとの合同で、1日に川崎市内で開催された。選考結果は中旬発表予定も、終了後にただ1人合格発表となった。今後は3月末のカナダでのグローバル・コンバインに参加し、4月のドラフトで指名されれば、プロ選手誕生となる。

李は「すぐに発表とは思わなかった。驚きよりも安心した。ここは絶対通過してやると思っていたので」と冷静だった。40ヤード走は4秒6で目標に0秒1及ばなかった。「スピードのインパクトを残したい。3月までに鍛えていく」と先を見る。

グレッグ・クイック・スカウト・ディレクターは「CFLはフィールドが広く、バックスを優先した。常に質の高いプレーをしていた」と評価した。李は2年前からNFLを最終目標にトライアウトなどに挑戦してきた。「今年はCFLに絞っている。日本より高いレベルで、正真正銘のプロとしてプレーし、次へのステップにしたい」と力を込めた。

日本代表トライアウトには91人が挑戦したが、CFLにエントリーは13人だけだった。ケガなどでエントリー外も、高評価の4人が選考対象に加えられた。甲子園ボウルで大会タイの3TDパスを決めた早大WRブレナン翼(4年)は、学生から唯一の抜てき。40ヤード走は4秒9止まりもシュアなキャッチング、コンタクトの強さを発揮した。

26日のハワイでの全米大学オールスター戦フラボウルに、招待出場から帰国したばかり。2日に卒論の締め切りを控え、練習もしていなかった。「フラボウルではパスを1度も投げてもらえなかった。米国で体を鍛え直そうと思い、エントリーしなかった。チャンスはうれしい」と笑みが広がった。

相棒の早大QB柴崎哲平も、日本代表を目指して参加した。こちは普段と違うボールに悩まされ「力を出せなかった。実戦タイプなので」と肩を落とし、明暗を分けた格好だった。

両トライアウトは2日には関西地区で開催され、日本代表には54人が応募している。3月の米国での親善試合に向け、7日に45人が選出される予定。