「超新星」玉井陸斗(13=JSS宝塚)が、東京五輪への第1歩を踏み出した。

予選は430・25点で1位、準決勝は422・05点で2位通過。苦手な後ろ宙返りでミスがあったが、日本水連が定める主要国際大会準決勝ライン419・45点を2度ともクリアした。9日の決勝で2位以内ならば、五輪世界最終予選を兼ねたW杯東京大会(4月21~26日、東京アクアティクスセンター)に出場する。

   ◇   ◇   ◇

玉井は、素直に反省した。「微妙なミスをいっぱいしてしまった。苦手な2群(後ろ宙返り)が回りすぎて止まらなかった」。最近まで後ろ宙返りは膝を伸ばすえび型だったが、より回転しやすい膝を抱える形に変更。「体が動いている」という状態も回転オーバーの原因となった。それでも出場選手で唯一、日本水連の目安を2度クリアした。

待ちこがれた五輪への第1歩だ。昨年4月に日本室内選手権を12歳7カ月で最年少優勝。しかし年齢制限があって五輪切符がかかる世界選手権に出られなかった。中1の玉井にとって今大会が五輪ロードのスタートで「自分が出るのはここだなという感じ」。ただ出だしはほろ苦だった。

自己ベストは昨年9月の日本選手権決勝での498・50点で世界選手権4位相当だ。この日の得点を約70点上回るもの。「決勝では自己ベストを狙って優勝したい。すべての種目でノースプラッシュをしたい」。

今大会で2位に入れば、W杯東京大会に出場。そこで準決勝進出の上位18位以内に入れば、五輪代表が内定。その目安がこの日クリアした419・45点。玉井が日本男子五輪最年少出場(13歳10カ月)へ、確実に歩を進める。【益田一弘】

  ◇  ◇   ◇

男子高飛び込み準決勝1位通過の西田 得意な技をまとめた後半は入水まできっちり演技できた。決勝は前半の技をしっかり決めて優勝を目指したい。