初優勝を目指す羽生結弦(25=ANA)がSP世界最高得点で首位に立った。2連覇を果たした18年ピョンチャン・オリンピック(平昌五輪)以来、721日ぶりに演じた「バラード第1番」。111・82点を記録し、自ら持つ110・53点の世界最高を更新した。

演技後は上位3人の記者会見に出席。主な一問一答は以下の通り。

-フリーを控えて、今の緊張感と集中力をどのようにキープする

羽生 今日はすごく気持ちよく滑れました。曲に気持ちをすごく乗せることができて、なんか「フィギュアスケートって楽しいな」って思いながら、滑ることができました。明後日のフリーはまた違ったストーリーのプログラムなので、また違ったフィギュアスケートをできたらいいなと思います。

-「秋に寄せて」の時は考えながら滑っていた。今日は考えずに滑れた理由は

羽生 なんかこのプログラムは自分のプログラムで、もうこれで滑るのは本当に数え切れないぐらい滑ることになっているけれど、自分ではワインとか、チーズみたいなもので、今までこんなフィギュアスケートの形ってなかったかもしれないけれど、滑れば滑るほど、時間をかければかけるほど熟成されて、いろんな深みが出るプログラム。それがとても自分らしい。心から曲に乗せて、ジャンプをしたり、ステップをしたりできる。

-今回のプログラムを変更して得られた成果は

羽生 とにかくまた自分のスケートができたのが一番大きい。競技として、このプログラムをやるからこそ、得られる幸せがある。「これが自分だ」って思えるような演技ができて良かった。

-フリーでも「SEIMEI」をやる。特別なプログラムだが、今どういう気持ちか。4分半を4分にする上で、ジャンプのつなぎが短かったりする。こだわりは

羽生 もちろん特別な気持ちはあるんですけれど、「平昌でやったから」とか、「ここが韓国だから」っていう特別ではなくて、自分にとってこのプログラムはすごく特別であって。ファンの方にとっても、このプログラムはすごく五輪の印象が強い。自分もそれを大切にしたい気持ちがあるし、だからこそ、クリーンな演技をしたいと思うけれど、今日「バラード第1番」をやってみて、やっぱりあの時とは経験値が違う。音の感じ方、間のとり方。だからまた(SEIMEIも)違ったものにしたい。

-今日のSPの構成と、衣装の意図は

羽生 まず今日のショートで前半に4回転を2本入れたのは、これが一番自分が表現しきれるプログラムだから。今のGOE(出来栄え点)の幅が増えた現状で、一番点数が安定し取れる。正直に言ってしまうと、ハッキリ言って、点数とかどうでもいい。どういう風に曲を感じたいか、を大事に構成を選びました。コスチュームの色はあまり大きく変えすぎず、みなさんの記憶を大切にしながらも、見た感じで「変わったな」って思ってもらえるように工夫しました。