秋田ノーザンハピネッツ(東地区)の3連勝はならなかった。西地区首位の琉球に一進一退の攻防の末に競り負けた。序盤でリードしながら、じわじわと詰め寄られ、第3クオーター(Q)終盤には、リバウンドのキーマン、ウィリアムスが2度目のアンスポーツマンファウルで退場となる不運も重なった。最後まで食い下がったが、及ばなかった。

試合後、両チームのヘッドコーチ(HC)はくしくも同じ言葉を口にした。ホームで痛い星を落とした秋田前田HCは、敗因を問われると「気持ちじゃないですか」と答えた。「だからメチャクチャ悔しいです。何でホームで、試合前に(4位の)渋谷が負けているのを理解している中で、しかもリバウンドが強いチームと分かっているのに。これだけフロントの人たちがが頑張って、たくさんの人たちが応援してくれて、その中でこういうゲームをしてしまうことが恥ずかしいです」と嘆いた。リバウンドは琉球の36本に対し30本だったが、数字以上に勝負どころでの差が得点に現れた。

「ここを理解しないと強いチームに勝てないです」。

一方、勝因を問われた琉球藤田HCは「すごくアンロジカル(論理的ではない)な答えですけど『気持ち』だったと思います。絶対負けないぞという気持ちがタイムアウトでも伝わってきましたし、リバウンドも最後競り勝ったのは、選手たちが気持ちを持って、『今日の試合落とすわけにはいかない、このリードは絶対守る』という気持ちを持って戦った」と選手をたたえた。

今季の秋田は滑り出しは好調も、強豪ひしめく東地区で徐々に失速し、17勝21敗の5位。琉球とは昨年10月のアウェー戦でも激しいディフェンス合戦で1勝1敗に終わっていただけに、このまま引き下がるわけにはいかない。まずは5割復帰、そして可能性は少ないながらもワイルドカード争いに加わるためにも、16日の第2戦は負けられない戦いとなる。ウィリアムスは出場停止となるが、前田HCは「みんなで体を張って、チームでとりにいくしかない。カギを握る選手? 全員ですよ」と選手の奮起を期待した。【野上伸悟】