開幕2連勝を狙ったサンウルブズは、ニュージーランドの強豪チーフスに完敗した。本年度の大学選手権覇者、早大のSH斎藤直人(22)は初先発。後半35分までプレーし、存在感を存分に発揮した。

堂々の先発デビューだった。165センチ、73キロの斎藤は序盤から突き刺すような鋭いパスでチームをけん引した。前半7分には、SOエイプリルのこの日初トライを演出するなど、司令塔としての実力を示した。

75分間出場した期待のホープは、「たくさん出させてもらい経験を積めた。(完敗で)うまくいかない試合を経験できたことは収穫で、次に必ずつなげたい。これが世界だし、今日を無駄にしないよう、日々、精進したい」と謙虚に受け止めた。

世界最高峰のラグビーを体感し、試合後には左唇にばんそうこうを貼りながら淡々と取材に対応した。「本当に楽しかった。(100点満点中)30点の出来で、課題はたくさんあったけど、もっともっと試合に出たいと思った。間違いなく自分が成長出来る場」と、充実した表情を見せた。大久保直弥ヘッドコーチも「(FWとBKとの)コミュニケーションは課題だが、プレッシャーのある中で良くやった。本当に素晴らしい」と絶賛した。

前日14日はバレンタインデーで、ファンから大量のチョコレートをもらったかと思いきや「1個ももらえず0個。チョコではなく、(新型コロナウイルス対策として)マスクをもらった。マスクもありがたい」と、ファンへ感謝の言葉も伝えた。