男子73キロ級決勝で、16年リオデジャネイロオリンピック(五輪)金メダルの大野将平(28=旭化成)に完敗した18年世界王者の安昌林(韓国)は、最強王者の強さに脱帽した。「ずっと研究しているけど、隙がない。みんなが思っている以上に強い」。

在日3世で筑波大を中退して韓国代表となった。昨夏から首や足首などの故障に悩んだ。五輪イヤーとなった1月には自身で頭を丸めた。「髪を切るのが面倒くさかった。髪を切る時間ももったいない」と五輪モードであることを強調した。「東京五輪は特別な思いがある。韓国代表であり、在日代表という気持ちが強いので、自分が勝つことで日本や韓国の人が在日の立場を分かるようになれば良い」と話した。