柔道の東京五輪代表選考会のグランドスラム・デュッセルドルフ大会の男子66キロ級で優勝した阿部一二三(22=日体大)が、試合で左手親指脱臼のケガを負っていた。

25日、阿部とは別便で帰国した男子代表の井上康生監督(41)が「脱臼。あとは周辺の内側の靱帯(じんたい)の損傷。骨折とかはない」と説明した。阿部は今大会で優勝を逃せば東京五輪代表入りが絶望的な状況だった。故障しながらも崖っぷちから生還し、19年世界王者の丸山城志郎(26)と並走状態で、最終選考会の全日本選抜体重別選手権(4月)に持ち込んだ。一刻も早い回復のため、阿部一を本隊より前倒しで帰国させた同監督は「選抜は大丈夫でしょう」と強調。打ち込みなどの練習は可能な状態だという。