バスケットボールB2東地区首位の仙台89ERSは12日、仙台市内で14日からリーグ戦再開のアウェー福島2連戦(宝来屋郡山総合体育館)に向け、約2時間練習を行った。練習後に渡辺太郎社長(40)が今後の運営について語った。

Bリーグは前日11日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、再開後の14日から4月1日まで無観客開催と動画配信サービスで対象試合の無料配信を発表した。渡辺社長は「ビジネス面でも、お客様が入らないことの痛手は大きいですけど、バスケットLIVE等を通じて、ファンの皆様に届くことをポジティブに捉えている」とリーグ再開を歓迎した。

一方で、2月下旬時点で今期は黒字見込みだったが、ホーム4試合が無観客開催になり、その間のチケット収入がなくなる。3期連続の赤字になればB2ライセンス剥奪の危機に直面する。渡辺社長は「黒字化でのB2優勝」を目標に掲げており、必要最低限のコスト削減にも動く。具体案としてホーム戦のチアリーダーパフォーマンスや照明等のカット、ホーム開催地や時間帯の変更を示唆した。

Bリーグの大河正明チェアマン(61)は11日の会見で運営について「リーグからある程度、指針は出そうと思っている。攻撃や守備の音楽やMC等は無観客であってもやっていこうと考えている」と話していた。制約等もある中、経営サイドも黒字化への努力を続けていく。【相沢孔志】

○…チームはゲーム形式などの練習で汗を流した。約2週間ぶりのリーグ戦再開が決定し、片岡大晴(34)は「どんな形であれ、楽しみにしている方々にプレーを届けるという思いだけ。再開できることを喜びに変えて頑張りたい」。桶谷大ヘッドコーチ(HC、42)は「ホームもアウェーも同じ条件。自分たちがタフな気持ちを持って、どんな場所でも勝てるように」と意気込んだ。