新型コロナウイルスの影響でバレーボールの男子Vリーグ1部と2部の入れ替え戦中止決定を受け、試合を楽しみにしていたファンらが撤回を求める署名活動をインターネット上で始めた。13日正午までに1800人以上の賛同が集まった。署名は来週まで行われる予定。中止決定の撤回と決定に至った詳細な説明を求める要請文を、今後日本バレーボールリーグ機構に送る。

男子2部のヴォレアス北海道と同1部のVC長野との入れ替え戦は、14、15日に大阪・日本製鉄堺体育館で無観客で行われる予定だった。新型コロナウイルスの影響で同機構は9日、東日本大震災のあった10-11年シーズン以来となる入れ替え戦の中止を決断。この場合、両チームは来季も今季所属するリーグで戦うことになる。

今回の決定に異議を唱えたのが署名活動発起人で、ヴォレアス北海道をサポートする地元企業社長の富山浩樹さん。インターネット署名サイト「Change.org」で10日に始め、ファンたちの間でネット上で拡散され話題に。富山さんは「チームが頑張っている姿を間近で見てきた。素早く動きたかったので、ネットを使った」と話す。

チーム側でも既に動いている。入れ替え戦中止なら来季も2部で戦うことになるヴォレアス北海道は、大会延期などを求める緊急要望書を同機構に提出。しかし、同機構は要望の大半を退けるとの判断を下した。ただ、来季の1部昇格などの特例措置については「理事会にて議論を行うに足る特段の合理的な理由」が必要として、チームに対して審議に必要な資料などの再提出を求めている。

「運営側から中止に至った意思決定のプロセスが説明されず、ほとんど分からないまま。このままでは不信感が募ります」と富山さん。無観客試合から一転、中止に至ったプロセスの詳細な説明を求めている。来週をめどに署名を添えた要請文を、日本バレーボール機構に送る考えだ。

一方、同機構はこの日の電話取材に「(署名は)材料になりうるかもしれないが、現時点では何も決まっていない」。今月中に開かれる理事会で改めて対応を検討していくとしている。

署名サイトは(https://www.change.org/p/一般社団法人日本バレーボールリーグ機構-バレーボール-2019-20-v-チャレンジマッチ中止決定の撤回及び詳細説明を求めたい)