新潟アルビレックスBB(中地区4位)は琉球ゴールデンキングス(西地区1位)に69-83で敗れ、このカード2連敗。新型コロナウイルスの影響による中断を挟んで4連敗になった。

14日の1戦目に続く無観客試合は第1クオーター(Q)に6-19とリードを奪われると、最後までその差を縮められなかった。苦闘の中、特別指定選手のSF星野曹樹(22)が自己最長の20分39秒間出場。初得点を記録した1戦目と同じ5得点、リバウンドは自己最多の5本を獲得した。低迷するチームにとって明るい材料になった。

   ◇   ◇   ◇

最後まであきらめなかった。試合終了間際、自陣でボールをキープした星野はロングシュートを狙った。ボールはリングをとらえられず終了のブザー。同時に険しい表情で視線をフロアに落とした。

「相手にオフェンスリバウンドを取られてしまった。追い上げるところでターンオーバーがあった」。奪われたオフェンスリバウンドは1戦目より3本多い19本。ターンオーバーも1つ増えて14。立ち上がりの劣勢を挽回できず、課題も解消されなかった連敗に口調は厳しくなった。

ただ、手応えもあった。1月に特別指定選手として加入し、7試合目の出場で初めて20分以上出場した。18-19と新潟が最も食らい付いた第2Qに、3点シュートとフリースロー1本で4得点。第4Qには2本のリバウンドを奪い、合計5本。チームの日本人選手トップの本数をマークした。SFで出場した時は両エンドを惜しみなくアップダウン。外国人選手に代わってPFに入った場面では、インサイドで相手の外国人選手と体をぶつけ合う。「声を出した方がいい動きができる」とコート上では率先して大声を出し先輩にも堂々と指示した。

1戦目の後、自宅で試合の映像を見返してプレーを確認。準備も怠らなかった。「もっとシュートを決めたかった」という反省とともに、「外国人選手との競り合いは怖くない。もっとやりたい」と頼もしさもみせた。庄司和広監督(45)は「足があるし、相手に向かう気持ちがある」と評価。獲得した出場時間は信頼を得た証しだった。

ただ星野は勝利につながらないことが不満だ。1カ月の中断後、連敗スタートになり、B1残留争いが続く。「無観客には慣れた。流れを変えられる存在になりたい」。新鋭は起爆剤になる決意をした。【斎藤慎一郎】