フィギュアスケートのアイスダンスで18年平昌五輪に出場した村元哉中(かな、27)が17日、自身のインスタグラムに「ありがとう クリス」と思いをつづった。

この日、日本スケート連盟から平昌五輪出場時のパートナーであるクリス・リードさんが、日本時間15日に逝去したことが発表された。診断は心臓突然死。30歳だった。

「突然の訃報に言葉を失っています。良い時も悪い時も氷上で共に同じ志を持ってスケートに打ち込んだ日々など、思い出は尽きません。今はただ、心よりご冥福をお祈り申し上げます。ありがとう クリス」

15年、日本連盟が行ったトライアウトで巡り合った。リードさんはすでに姉キャシーさんと、五輪2大会出場の経験があった。

「自分がベテランのクリスと組んで、やっていいのか」

そんな葛藤を抱えながら氷上で手をつないだ瞬間、不安は消えたという。かつて、こう振り返った。

「手をとって滑った瞬間『大丈夫だ』と感じました。『100%信頼できる』と思いました」

2人で歩んだ3シーズン。多くのファンから「かなクリ」と親しまれた。18年1月の4大陸選手権(台北)では、北米以外のカップルで初めての表彰台となる3位。2月の平昌五輪では日本勢最高に並ぶ15位、3月の世界選手権(ミラノ)では日本勢最高の11位とアイスダンスの歴史を塗り替えた。

インスタグラムにはリードさんと演技後に抱き合う写真を添え、早すぎる死を悼んだ。