新型コロナウイルス感染拡大の影響により図らずも、B2仙台89ERSのプレーオフ(PO)進出が「内定」した。渡辺太郎社長(40)が18日、20日から来月1日にかけて開催予定のリーグ戦が中止になったことを受け、仙台市内で取材対応した。

東地区首位の仙台は同期間の4試合が中止となり、代替試合はなく残り公式戦は9試合に。現在ワイルドカード(WC)争いで2位茨城(東地区3位)とは9勝差、3位愛媛とは11勝差で、仮に仙台が残り全敗してもWC2位以上が確定した。感染拡大は収束しておらず、PO開催はまだ流動的な部分もあるが、渡辺社長が掲げる「黒字化でのB2優勝」に向けて、まずは1歩前進した。

一方で、2月時点で今期は黒字見込みだったが、中止による試合数減に伴って収入も減少する。4月の公式戦開催も不透明の中で、3期連続の赤字になればB2ライセンス剥奪危機の可能性もあるが、渡辺社長は黒字化について「絶対無理という状況ではない。コスト削減や新たな売り上げ施策を講じたい」と具体案を模索していく。「見えない敵との出口が分からない戦いが続くが、団結してリーグ再開に向けて準備していきたい」。ブースターと喜びを分かち合うため、目標達成へ最善の努力を続ける。【相沢孔志】

▽月野雅人主将(14、15日に無観客試合を経験)「ファンの人たちの力をあらためて感じた。1日も早くコロナの問題が収束することを願っていますし、以前のように、みんなと一緒に盛り上がれる環境でバスケットをしたい」

▽桶谷大ヘッドコーチ(ブースターに向けて)「バスケットを見せられないのは心苦しいが、また安心、安全でバスケットを見られる状態になった時に、みなさんの前でいいパフォーマンスを出せるように頑張っていきたい」