米スポーツ専門局ESPNは20日、現地で19日に放送されたドキュメンタリー『マイケル・ジョーダン:ラストダンス』(第1、2話)の平均視聴者数が610万人だったと発表した。第1話の視聴者数は630万人、第2話は580万人で、過去15年間に同局で放送された独自コンテンツの1、2位を占めた。

シカゴ・ブルスが2度目の3連覇を達成した1997-98シーズンに焦点を当てた番組で全10話。本来メディアが入れない場所で撮影された未公開映像を含む貴重な当時のシーンと、当事者たちへのインタビューが交錯しながらストーリーが進行していく。マイケル・ジョーダンをはじめ、スコッティ・ピッペン、デニス・ロッドマンといった往年の名選手や、名将フィル・ジャクソンらが登場する。

引退を目前に控えたジョーダンのラストシーズンは、チームが一枚岩だったわけでは決してなかった。選手同士やフロントとの間でいくつもの衝突があったことが、生々しく描かれている。ファイナル制覇を決めた第6戦、残り5・2秒にジョーダンが放った決勝シュートは語り草だ。その「ラストショット」がネットを揺らすまでの紆余(うよ)曲折が、長い歳月を経て丹念に掘り起こされた。

当初は6月に公開予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響でNBAなど各スポーツがこぞって延期や中止となり、ファンの要望に応えて前倒しで放送が始まった。

日本ではネットフリックスで独占配信中。全盛期のジョーダンにリアルタイムで熱狂したファンはもちろん、ウィザーズで活躍する八村をきっかけにNBAに興味を持った若い層にとっても、見応え十分の大作だ。