全国高校体育連盟が新型コロナウイルス感染拡大の影響で今夏の全国高校総体中止を決定した26日、北海道内関係者が無念の思いを明かした。

総体の開催断念を受け、28日には北海道高体連の理事会で各地区大会、道大会についての実施可否が判断される。各監督、選手らのコメントは以下の通り。

▽恵庭北女子陸上部など半世紀に渡り高校女子を指導してきた北海道ハイテクAC中村宏之監督(74) 選手も覚悟はしていたとはいえ、気持ちを思うと…。(トップ選手は)総体を足掛かりにして、日本女子陸上の中心になっていった。

▽男子バスケットボールの白樺学園・宮下真和監督(40) 野球部のセンバツ中止以降、他の部活の指導者とも、どう目標を定めさせるか話していた。この状況は長期化の可能性もある。先を見越し、どういう取り組みができるか考えないと。

▽男子バスケットボールで2年連続の総体出場を目指していた白樺学園・山田崇太(3年) 母(元日本代表の幾子さん)から冬のウインターカップに絞って頑張るしかないと言われていた。気持ちを切り替えたい。

▽男子バレーボールの北海道科学大高・辻克典監督(32) バレーには春高もあるが、夏はこの作戦でという準備をしていたので、ポッカリ穴が開いてしまった。3年生にはかわいそうだが、選手の命が最優先。誰も責められない。

◆男子バレーボールで2年連続の総体出場を狙っていた北海道科学大高の柿崎晃主将(3年) 1月の春高で初戦敗退し、今年は何とか全国で勝とうと準備してきた。春高はまだ可能性があるが、全国に出られる機会が1つなくなり悔しい。

▽陸上女子200メートルで連覇が懸かっていた石堂陽奈を指導する立命館慶祥・日裏徹也監督 今は状況でやれる状態ではないが、3年生の選手にとっては非常に苦しい決定。寂しい、残念な思い。

▽男子重量挙げで高校3冠の羽田創を指導する士別翔雲・中川卓監督 何と言葉をかけていいのか分からない。何を目標に練習をさせれば良いのか。(10月の)国体はやってほしいが…。

▽北海サッカー部でコーチ時代も含め28年指導を続ける島谷制勝監督 子どもたちが1番、ショックを受けている。こういうときに、どう伝え、いかにモチベーションを上げる環境を作って上げるかが、指導者の役目だと思う。