プロバスケットボールBリーグの滋賀は28日、主力選手の相次ぐ退団を受け、公式サイトで異例のメッセージを発表した。

坂井会長と西村社長の連名で、狩野主将ら7選手が他クラブに移籍することを陳謝。コロナ禍の影響が来季にも及ぶ可能性について述べ、「大きな飛躍を遂げた選手たちを引き留めるだけの十分なオファーができませんでした」と説明した。

コロナの収束状況によっては、経営面で大きなダメージを被ることが予測される。「創設以来最大の危機に瀕していると言っても過言ではありません」との認識を示しつつ、「クラブ一同の力を尽くしてこの危機を乗り越え、再びチャンピオンシップ進出、日本一を目指すクラブ体制を構築していく」とし、応援と支援の継続を求めた。

取材に応じたクラブ関係者はメッセージ公開の意図について、「主力選手が一気に抜けたチームに、いま何が起きているのか。ブースターやスポンサーの皆さんに、ありのままの事情を説明する必要があると考えた」と語った。

B1の滋賀は、リーグ開幕年からの3シーズンは下位に低迷。何度もB2降格の瀬戸際に立たされていた。しかし補強と育成がうまくかみ合った今季は、レギュラーシーズン打ち切りとなるまで21勝20敗と勝ち越し、上位チームによるプレーオフ進出をうかがっていた。【奥岡幹浩】