テニスでジュニアを救いたい! 18年12月に発足した全日本男子プロテニス選手会(JTPU)が、インターハイなどが中止になり大会の場を失ったジュニアとプロ選手の交流を考えている。添田豪(35=GODAI)代表理事(選手会会長)は「これでテニスをやめたり、プロになりたい選手が諦めたりするかもしれない」と、危機感を募らせた。

他競技と同じで、テニスも、ようやく簡単な練習が再開できた状況だ。そのため、まだ具体的な内容は決まっていないが、添田代表理事によれば「プロとジュニアが一緒に集まって、1、2日で終わるイベント試合がいいのでは」と考えている。普通でも、ジュニアとプロとの交流は少ないため、非常にいいアイデアだ。

テニスは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、国内外ともに7月末まで、大会が行われない。プロの世界ツアーで、男子のATPツアー、女子のWTAツアー、その下部ツアー、国際テニス連盟(ITF)が統括するジュニア世界ツアー、車いすテニス世界ツアーなども同様だ。

日本テニス協会も主催大会だけでなく、大会主催者に中止か延期の勧告を出している。国内ジュニアに限っては、選手が県外に移動しないこと、徹底的な予防対策を取ることを条件に、7月14日から大会開催が予定されている。

テニスは、他競技と大きく違い、プロ選手という単体事業主が、世界を転戦するというグローバリズムで発展してきたスポーツだ。しかし、今回の新型コロナで、そのモデルが逆にあだとなった。世界が海外渡航に制限をかける中、ツアー再開のめどは立っていない。

しかし、JTPUは、この逆境を力に変えたいという。もともとJTPUは、テニスを国内で活性化させたいという意図で生まれた。「新型コロナの前から、国内で試合ができたらいいと考えていた。これが、逆に力になったらいい」(添田代表理事)。競技特性があまりにも世界的すぎて、国内で日本のトップ選手の試合が見られる機会は少ない。

緊急事態宣言が発せられた間も、オンラインでファンミーティングを行ったりした。米フロリダに在住している錦織圭(30=日清食品)も飛び入り参加したり、大いに盛り上がったという。添田代表理事は「今は、ほとんどの選手が国内にいる。選手も集まりやすい」と、精力的に活動していく計画だ。

全日本男子プロテニス選手会(JTPU)のホームページは以下の通り。

WWW.jtpu.org