バドミントン女子ダブルス世界ランキング2位の福島由紀(27)、広田彩花(25=丸杉Bluvic)組が15日、高校生約50人に向け「オンラインエール授業」を行った。

司会者から高校時代の部活について聞かれた福島は「ほとんどバドミントンの練習しかしていなかった。5時半の朝練から夜7時くらいまでやっていた」と思い出を語った。

2人は福島が高3時の11年、青森県で行われたインターハイのシングルス準々決勝で対戦しており、福島がストレートで勝利。「(広田は)同じ熊本出身なのでやりにくいなというのはあって、ネットインと、オンラインばっかり打ってくるので、すごい嫌な人だと思っていた」と話すと、広田も「ぼこぼこにされましたよ。でも、福島さんと試合ができるのがうれしかった。力及ばずでした」と振り返った。

高校生たちからの質問にも1つ1つていねいに答えていった。短い時間での練習方法を聞かれた福島は「体育館でできる時はシャトルをいっぱい打つこと。羽を打っていかないと感覚も不安も戻らない。短い時間だったら、基礎練も大事だが、試合の時のためにゲーム練習も必要」と話した。練習中に意識していることとして広田は「練習の成果が試合に出るので、試合のイメージをもって常に練習している。高校時代はシャトルを追うのに精いっぱいで、雑に扱っていた所はあった。もっと試合のイメージをしてやっていれば結果につながった」と自身の経験をもとにアドバイスを送った。

大会がなくなり、引退を余儀なくされた高校3年生もいる。福島はオリンピック(五輪)が延期となった自分たちの状況とも照らし合わせ「インターハイがなくなったというのは、自分たちの時はなかったことだし、何て言葉をかけたらいいか。自分も五輪が延期になって、モチベーションが下がった部分があったけど、広田がいたから保つことができ、ポジティブに考えるようになった」と述べた。広田も「自分1人だったら前向きにならなかったのかも。福島先輩の頑張りを見て、頑張らなきゃと思った。高校生もこの先新しい目標が出てくると思うので、このきつい経験を生かしながら、新しい目標に向かって欲しい」とメッセージを送った。