日本テニス協会の土橋登志久強化本部長(53)は17日、都内で報道陣に対応し、8月31日から開催予定の4大大会、全米オープン(ニューヨーク)に出場する日本選手に対し「できるだけのサポートはしたい」と話した。19年は、全米に、東京五輪強化指定選手のサポートのため、協会からコーチ4人、トレーナー5人を派遣した。

しかし、今年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、大会は徹底的な予防対策を取る。そのため、選手に同行するスタッフは1人と限られることが濃厚で、協会のナショナルコーチやトレーナーを派遣できる可能性は低い。

「(開催が)決まったばかりで、まだ(準備は)これから」と話すが、渡航制限がかかる中、検査や出国帰国に関して「関係各所への折衝など、手伝えることは多い」と協力は惜しまない。

また、延期となった東京五輪に向けても、戦略を練り直さなくてはならない。テニス競技代表は21年6月7日の世界ランキングで決まる。1カ国最大4人で、計56人が、同ランキングでのシングルス出場権を得る。

現在、世界ランキングは凍結中で、ツアー再開後、どのようにランキングが計算されるのかは未定だ。出場権のカットラインは、過去の五輪から判断すると70位前後と見られ、ボーダーラインの選手には早急な対応が必要だ。「その点も含め、国際テニス連盟と連絡を取り合って進めたい」。ツアーが再開したとしても、難問が山積みの状態だ。