水泳は、プールの水質管理が厳しく感染リスクは低いとされる。日本水泳連盟は、トップ選手のナショナルトレーニングセンター利用を少人数に限定。競技会では密を避ける、体温チェックに加えて「ドライヤーはエアロゾルが発生する恐れがあるため使用禁止」「マスクは選手イス、脱衣ボックスに直接置かない」などのガイドラインがある。

それとは別に全国のスイミングクラブ(SC)向けの指針もある。日本SC協会は5月に独自で定めた。

<1>水着で来場。自宅から洋服の下に水着を着込み、プールサイドなどで用意することを要望。更衣室は帰る人が使用。同協会の丁子事務局長は「動線を一方通行にできるのは大きい」。

<2>指導員にフェイスガード付きの特別マスク推奨。SCではレーンごとに練習内容が違うためプール全体に届く拡声器は使えない。

<3>コースロープ上のスクリーン(ついたて)推奨。ゴール直後やターン時の大きな呼吸を、他人が吸わないようにするための措置。

日本水連と同じくドライヤーは禁止で、シュノーケルの使用制限(霧状の呼気が出る)などもある。同協会岡本実会長は「仮にコロナが収束しても、感染症というものは今後もきっとつきまとう。幼児のころから、授業の間に手洗い、うがいなどの時間を組み込む。子供たちに新しい生活習慣として予防対策が身につくようにしたい」。トップ選手も子供たちも感染予防に注意を払う。【益田一弘】