八村、渡辺に続け! 米レンジャー・カレッジでプレーするバスケットボール男子の富永啓生(19)が25日、オンライン取材に応じ、米2年目を迎える現状や、夢であるNBA挑戦について語った。

八村や渡辺の試合をチェックしているという富永は「日本人でもここまで戦えるんだと。すごく勇気づけられている」と先輩の活躍に刺激を受けている。さらに1年延期になった東京オリンピック(五輪)についても「もっと成長できる時間が増えた。自分の国で行われるし、出たい気持ちは強い」との発言も飛び出した。

昨年3月に高校卒業後、米国進学を決断し、2年制のレンジャー・カレッジに進学。1年目のシーズンで31試合に出場し、1試合平均16・8得点、3点シュート成功率47・9%と活躍。21年秋からNCAA(全米体育協会)1部のネブラスカ大に編入することが決定した。同1部にはウィザーズ八村が所属したゴンザガ大などがあり、NBA選手を数多く輩出。「声を掛けられて驚いた。スタメンを取って、チームの得点源になるように頑張って、NBAに行きたい」と熱く語った。

1年目は英語に苦労したが、現在ではコミュニケーションを取れるようになった。パスももらえず、アピールがうまくいかなかった。「パスが来るのは貴重だったので、1本ずつ大事に決めていくことで、少しずつ自分を出せるようになった」とプレーでも信頼を勝ち取り、結果を残した。

新型コロナの影響で5月に帰国。来月13日にようやく渡米が決まり、トレーニングを再開する。「(感染の)不安はあるが、気を付けてやっていきたい」。チームは8月末に始動予定。身長はまだ少しずつだが伸び続けているという富永。大きな夢の実現へ、大事なシーズンを万全の状態で迎え、さらなる成長を目指す。

■富永啓生(とみなが・けいせい)2001年(平13)2月1日、愛知県生まれ。桜丘高2年時にU16日本代表に選出。3年時のウインターカップでは6試合に出場し、239得点、1試合平均39・8得点で得点王を獲得し、チームを3位に導いた。父・啓之氏は元日本代表のセンターで活躍。185センチ。