NBA史に残る希代のダンク王で43歳のビンス・カーターが25日、オンラインメディアで正式に引退を表明した。

現役最後のシーズンになると明言し、ホークスで臨んだ今季は新型コロナウイルスの影響で3月に中断。プレーオフ進出の望みも絶たれ「プロとしてプレーするのは正式に終わり。家でプレーするよ」と冗談交じりに認めた。

ラプターズでの1998~99年シーズンを皮切りに史上初めて22季プレーする選手となった。年明けには90年代、2000年代、10年代、20年代と4年代を駆け抜ける史上初の偉業も達成。コロナ禍による幕切れは「つらい」としつつ「自分の選手人生より大きなもの。コロナウイルスは急速に人々の命を奪っている」と受け止めた。

年齢を重ねて控えに回ったが、全盛期は圧倒的な身体能力を武器に豪快なダンクで鮮烈な印象を残した。00年に制したオールスター戦前恒例のダンクコンテストではリングに腕を突っ込み、ぶら下がった。同年に米国代表で金メダルに輝いたシドニー五輪でも、フランス戦で身長218センチの相手越しにボールをリングにたたき込んだ。NBAのシルバー・コミッショナーは声明で「競技にとって真のアンバサダー(親善大使)でいてくれた」とたたえ、感謝した。

現役最後となったニックス戦の終了間際に3点シュートを決めたことが心の救いになっている。「少なくとも最後のシュートは決めたと言えるんだから幸せだよ」と語り、比類なきキャリアに終止符を打った。(共同)