国際スケート連盟(ISU)がフィギュア部門で創設した「ISUスケーティング・アワード」の表彰式が11日、オンラインで行われ、男子の羽生結弦(25=ANA)が初代「最優秀選手賞」に輝いた。

19-20年シーズンの4大陸選手権(韓国)初制覇など実績に加え、競技への貢献度も評価された。式にはリモート出席して喜びの声を発した。

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羽生の勲章に初代MVS(Most Valuable Skater)が加わった。ノータイの黒スーツ姿でリモート出席し、ネーサン・チェン(米国)らを抑えて名前が呼ばれると謙虚に笑った。最終3候補で唯一、昨季最高の格付け大会である4大陸選手権で優勝。成績に加え、影響力や集客力も含めた貢献度が選考基準となっていた中、妥当な選出だった。

昨季は4大陸初制覇。男子で初めて、2連覇中の五輪などシニアとジュニアの主要国際大会6冠「スーパースラム」を達成した。一夜明けた12日には日本スケート連盟を通じ「光栄と同時に、まさか賞をいただけると思わなかったのでビックリ」。そう驚きつつ、ジュニア時代からオリンピック(五輪)までのファンの応援に感謝した。

本来は3月の予定だったが、新型コロナ禍で世界選手権が中止。表彰式も延期となっていた。同じく候補だった「最優秀衣装賞」とのダブル受賞こそならなかったものの、最後にMVSが待っていた。【木下淳】