フィギュアスケート女子で国際スケート連盟(ISU)による「ISUスケーティング・アワード」の最優秀新人賞に輝いたアリョーナ・コストルナヤ(16=ロシア)が、今季の新プログラムに4回転サルコーを組み込む意向を示した。

14日に公開された「オリンピックチャンネル」のインタビューに答えた。

新たな試みについて聞かれ、「4回転サルコーを学びたいと思っていますが、まだ今の時点では語るに早すぎます。いまは練習する時ですね。ジャンプの種類を増やしていければ。まずは3回転半に取り組み直して、少なくともプログラムの中で入れていくことですね。予測はしたくはないですが、一般的に言えば4回転サルコーを加えることになるでしょう」と笑顔で見通した。

昨季がシニア1年目だったコストルナヤは、同世代のシェルバコワ、トルソワと「ロシア3人娘」として一気にトップ争いを繰り広げた。ジュニア時代から定評のあった滑りの技術力、美しさに、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を習得。グランプリ(GP)シリーズ2連勝で迎えたGPファイナルで初出場初優勝を果たし、欧州選手権でも頂点に立っていた。シェルバコワ、トルソワが4回転を武器にする中で、独自の存在感を放っていたが、今季はライバルが武器とする4回転にも取り組んでいく。

またプログラムの使用曲についても、新たな挑戦に出る。選曲したのは米国の人気歌手、ビリー・アイリッシュ。「とても異例の選曲だと思う。でも、私もコーチもこれが好きなんです。曲を聴いてすぐに、これが私たちが求めていたものだと分かりました。イメージは(ビリー・アイリッシュが)PVで見せているものと同じ。そのイメージが私にはぴったり来るということです。まだ具体的なことは言えませんが、このプログラムは新しく、文字通り2日前に取りかかったもので、私は気に入っていて、毎年毎年プログラムは興味深いものになっていると思っています」と語った。

◆アリョーナ・コストルナヤ 2003年8月24日、ロシア・モスクワ生まれ。07年にスケートを始め、平昌五輪シーズンの17年ロシア選手権では、ジュニアながらザギトワ、ソツコワに続く3位と台頭。18年ジュニアGPファイナル優勝。19~20年シーズンにシニアへ転向すると、GPシリーズのフランス杯、NHK杯、ファイナルを全て制した。伸びやかなスケーティングを武器に「美」を追い求める。ザギトワ、メドベージェワ、トルソワ、シェルバコワらを育てたエテリ・トゥトベリゼ・コーチに師事している。趣味は乗馬。151センチ。