オーストラリアのプロバスケットボールリーグ(NBL)のメルボルン・ユナイテッド(U)に移籍することが決まった男子日本代表の馬場雄大(24)が20日、東京都内で会見を開き、「このチャンスをいただいたのを光栄に思っている。自分の夢とチームのために全力を尽くしたい」と喜びを語った。

馬場は昨秋にNBAマーベリックスと契約。その後、傘下チームにあたるレジェンズと契約を結び直し、下部Gリーグでプレー。41試合に出場し、1試合平均6・3得点を記録した。コロナ禍によりシーズン途中で3月に打ち切りとなり、その後に帰国。所属していたアルバルク東京の施設などを利用してトレーニングを続けていたが、兼ねてからGリーグでのプレーに注目していたメルボルンUと「英語圏のところでやりたい」という馬場の思いが一致し、契約に至った。

米国を離れるが、NBAでプレーするという夢は変わらない。今後についても「米国のシーズンが再開するとなればまた考える。NBAの選手になるために何が最善かを考えたい」と明かした。地元富山の後輩でNBAウィザーズの八村とは午前中に連絡を取り「スマートですね。おめでとう」と祝福の言葉をもらったという。

延期となった東京オリンピック(五輪)についても語った。「目指すべき所がなくなったが、くよくよしていても仕方ない。五輪でプレーすることが今のモチベーション。最善のパフォーマンスをするために1年間準備できる」と前向きに捉えた。

NBLについて馬場は「チームの組織力。これまでのGリーグはみんなNBAに上がりたいという思いが強かった。チーム一丸となってチャンピオンシップに向けてやっていきたい。日本に比べてもフィジカルが強いのでそこが求められる」と印象を述べた。

八村や渡辺の背中を追いかけ、馬場が新たな環境でチャレンジする。【松熊洋介】