NBAウィザーズの八村塁(22)が、クリッパーズとの練習試合に先発し、約27分間の出場で、チーム最多タイ15得点、チーム2位の10リバウンドでダブルダブルを記録した。中断期間中に取り組んだウエートトレーニングでの体重増の効果があったといい「当たり負けしないようになったと感じている」と手応えを感じた。

この日もチーム初得点は八村だった。開始30秒、相手フリースローのリバウンドを取ると、そのまま一気に持ち込んで決めた。18-19シーズンファイナルMVPのレナードとも互角にマッチアップ。「体を使うのがうまい。当たり負けしないようにと思っていた。2回対戦していたし、映像を見て、彼がどういうプレーをするか分かっていた」と、残り4分13秒ではマークを外し、後ろに下がりながらのミドルシュートを決めた。さらに第2Q残り5分5秒では、レナードへのパスをカットしてそのまま持ち込み、軽々とダンクを決めた。八村加入で流れをつかんだチームは一気に逆転し、リードして前半を折り返した。

後半は6得点のみに終わったが、ディフェンス、リバウンドなどで最後まで奮闘した。保ってきたリードを守り抜くことはできず、第4Q残り3分で逆転され、力尽きた。練習試合とはいえ、若手中心のチームが、西地区2位の強豪を最後まで追い詰めた。

課題だった3点シュートは、1本成功の前回に続いて結果を残せず、2本中0本に終わった。第3Qではフリーの状態で決められず、第4Q終盤追い上げる場面で、チームの指示により狙ったが、得点には結び付かなかった。「最後の場面で任されるというのは、信頼を得ているということ。そういう場面で決めないと」と反省を口にした。

ブルックス監督は前日の会見で「本人にとって得意な距離は5・2~5・5メートル。それで全然いいと思う。(3点シュートは)もっと打ってほしいが、違和感があるなら無理しないで。もっと練習してから」と話しているが、この試合でもウィザーズ8本に対し、相手15本と、成功数で7本の差がある。2戦とも強豪相手に僅差で敗れただけに「練習の時からどんどん打てと言われている」という八村の3点シュートの成功が、今後の勝利のカギを握る。