全日本柔道連盟の金野潤強化委員長(53)は26日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期になった全日本選抜体重別選手権を兼ねる講道館杯(10月31日~11月1日、千葉ポートアリーナ)の出場資格に関して説明した。

オンラインでの取材に応じ、コロナ禍により“特例措置”を講じた20年講道館杯の出場資格について「今年は試合がないため、昨年までの成績を加味した。コロナ禍で大会規模も縮小し、(出場選手は)1日130人までの規定もある。その中で選手を選抜した」と説明した。

国際大会への登竜門とされる講道館杯は、例年に比べて、出場選手を4割程度減らして規模を縮小。出場枠は女子が強化Dまでだったが強化Cまで。前年の全日本実業個人選手権ベスト4までが、優勝者のみとなった。若干名の強化委員会特別推薦枠などもなくなった。

金野氏は、コロナ禍により現在も地域によっての練習格差が続いていると前置きした上で、「出場選手はけがを含めて無理しないでほしいが、少ない試合機会の中、出来る範囲で今ある力を発揮してもらいたい」と複雑な思いを語った。

講道館杯優勝者は、例年通りグランドスラム(GS)東京大会(12月11~13日、国立代々木競技場)の出場権を得られる。GS東京大会は、国内で開催される唯一の国際大会で日本代表が1階級最大4人出場できる。