375日ぶりに錦織圭が戻ってきた。

男子テニスのジェネラリオープン(オーストリア・キッツビューエル)の1回戦が8日(日本時間9日)行われ、世界34位の錦織圭(30=日清食品)が、昨年8月30日の全米3回戦以来の公式戦で、元ジュニア世界王者で、同47位のケツマノビッチ(セルビア)に6-4、4-6、2-6の逆転で敗れた。しかし、思った以上の出来に「内容は課題ばかりだが、そこまで悪くない」と、手応えは十分だった。

過去の2度の長期離脱でも、復帰戦で勝ったことはない。右手首の腱(けん)の脱臼から復帰した18年の初戦は、ツアー下部大会1回戦で200位以下の選手に敗れた。それを考えれば、第1セットで5ゲーム連取など上出来の復帰戦だ。今後は「できるだけ試合に勝って、試合数をこなしたい」。日程は14日開幕のイタリア国際(ローマ)、翌週のドイツ・ハンブルク、そして27日開幕の全仏(パリ)とクレー大会を連戦する。