フィギュアスケート男子で17年のグランプリ(GP)シリーズNHK杯を30歳で制したセルゲイ・ボロノフ(32=ロシア)が日本時間12日、現役引退を表明した。

自身のインスタグラムにNHK杯の写真を添えて「アスリートとしての私の長い旅は終わりました」と投稿。感謝の言葉の中に「arigato!!!」ともつづった。

14年GPファイナル(バルセロナ)では羽生結弦(ANA)、ハビエル・フェルナンデス(スペイン)に続く3位。30歳で臨んだ17年のNHK杯では、GPシリーズ初優勝を飾った。

同杯後には「やりきって疲れた。満足感とともに、疲れが出ている」と感慨深げに気持ちを表現。2位となった当時28歳のリッポン(米国)が「この大会を年配の3選手(3位は当時29歳でイスラエルのビチェンコ)で1~3位になれたのは素晴らしいことだと思う。『ベテラン選手』と言われているが、この中で私が一番若いということを申し上げておきます」と笑いを誘った大会だった。五輪出場経験こそないが、多くの人に愛された名スケーターが、第2の人生へ向かう。