例年は日本代表級のフィギュアスケート選手が出場するアイスショーで、今年は無観客の競技会形式で開催される「ドリーム・オン・アイス」が12日、KOSE新横浜スケートセンターで始まった。

18年平昌五輪女子代表の坂本花織(20=シスメックス)は、ブノワ・リショー氏(フランス)に振り付けを依頼した今季のショートプログラム(SP)曲「バッハ・ア・ラ・ジャズ」をお披露目した。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で大会が軒並み中止になった中、フルリンクの6分間練習があるなど、試合さながらの形式。坂本は群青とピンクのグラデーション衣装に身を包み、ピアノの旋律に乗った。冒頭、ダブルアクセル(2回転半ジャンプ)に成功。3回転のフリップ-トーループの連続ジャンプ、3回転ループもノーミスで着氷した。

ゆったり落ち着いた曲調で「今までは自分らしさを出すプログラムが多かったけど、今年20歳。大人の女性を演じられるように、過去にない曲を使って新たな自分を引き出したい」。ステップにこだわり「ブノワさんが求める足さばきが難しすぎるので練習がめっちゃ必要」と笑い、無難に今季初の“実戦”を終えた。

昨季の世界ジュニア代表の河辺愛菜(15=木下アカデミー)は冒頭でトリプルアクセル(3回転半)に着氷して沸かせた。【木下淳】