午後開始の女子サーブルでは、国内ランキング1位の江村美咲(21=中大)が3連覇を逃した。3位だった。

初戦、2回戦とも危なげなく突破。国内ランク4傑が順当にベスト4に残った中、準決勝で4位の福島史帆実(25=セプテーニ・ホールディングス)と対戦した。序盤から「突き」も「斬り」も可能な競技の特性上、激しいポイントの取り合いに。終盤リードを許すと13-14まで粘ったが、最後の点を奪われた。

表彰式を終えると「今年はコロナの影響で試合がどうなるか分からない中、練習をしてきました。制限がありながらも大会を準備してくれた方々、スポンサーの皆さん、ありがとうございました」と、まずはあいさつした。

そして今回の特別な全日本について「コロナの影響もあって出場人数に制限があったり、出場する予定だったのに出られなくなった選手もいた中、私も出ていいのか複雑な思いもありました」と打ち明けた上で「でもやっぱり、こうして戦うことによって新しい気持ちが出てくる。皆さんに希望も持ってもらいたい。自分のためにも、見てくださってくれた方々のためにも良かったと思います」という、悔しさを胸に押し込んでの感謝で、無観客ながら場内の関係者から拍手を浴びた。

江村に勝った福島は4年ぶり2度目の優勝を狙う。もう一方の準決勝ではランク2位で昨年準優勝の青木千佳(ネクサス)が、同3位の田村紀佳(旭興業)との接戦を15-14で制した。2年連続でファイナルに駒を進め、3年ぶり4度目の頂点を目指す。

予選最終日の19日は女子フルーレ、男子エペが行われる。【木下淳】