スポーツ庁の鈴木大地長官(53)が19日、都内で選手発掘事業「J-STARプロジェクト」の会見に出席した。同プロジェクトは、鈴木長官が音頭をとって17年にスタート、今回が4期目となる。鈴木長官は今月末で退官となるが「今後もこのプロジェクトは続いていく。(10月に就任する)室伏新長官と確認をとっているところ」と話した。

同プロジェクトは、オリンピック・パラリンピックでメダル獲得の潜在能力をもつ選手を発掘するプログラム。スポーツ庁が測定会参加者を公募。さまざまな競技の強化担当者が参加者の適性を見て、トップレベルの合宿への参加を促す。この日は4期生のエントリー募集会見だった。鈴木長官は「これまで約4000人が応募してくれた。チャレンジしてくれた選手、そしてそれを応援してくれた先生方、親御さんにも御礼を申し上げたい」。これまで中高生が対象だったが、4期生からは五輪競技は小6から20歳まで対象年齢を拡充。さらに対象競技も陸上、ホッケー、バスケットボールなど7団体が新しく加わった。またパラリンピックは4期生の募集から、全28団体が対象となった。

鈴木長官は、今後の展望について「例えば高校球児は約16万人いる。しかし1年間で試合に出る選手は約5万人。(種目転向に)チャレンジする人がいれば応援したい。スポーツ界への貢献にもつながる。すでにこのプロジェクトから数人の方が国際大会で活躍している。若い人たちの可能性は無限大。自分の能力を過小評価せず、どんどんチャレンジしてほしい」と呼びかけていた。