日本スケート連盟の定時評議員会が22日、都内を拠点にオンラインで開催された。決議事項として20、21年度の新理事を選任。柔道女子63キロ級で04年アテネ、08年北京の五輪(オリンピック)2大会連続金メダリスト谷本歩実氏(39)の就任が承認された。

次に行われた臨時理事会の後、取材に応じ「他競技ならではの視点で力になれないか、と連盟さんに声をかけていただきました。新しい風を吹かせることができれば。(柔道と同じく)金メダルを確実に取らないといけない競技もありますし、共通点としてアドバイスできることがあれば」と抱負を語った。

夏と冬の違いはあるが、夫は06年トリノ五輪出場などの実績を持つスノーボードの元全日本王者、鶴岡剣太郎氏(46)。「現在はスノーボード日本代表のヘッドコーチを務めているので冬競技の情報も入ってくる。とはいえ、まだ手探り状態なので、具体的にはこれから。百貨店のように、何を求められても出せる引き出しは持っておきたい」とした。

これまで日本オリンピック委員会(JOC)強化選手を対象にした講義などはあったが、スケート連盟とは初の仕事。今後、五輪連覇女王のメンタルを伝えるなど、22年北京五輪に向けて各種目のスケーターに指南することも増えそうだ。天野好人専務理事からも「幅広い知見を授けていただきたい」と期待された。

また、7月1日付で新たなフィギュア強化部長に就任した竹内洋輔氏(41)の就任も満場一致で認められた。02年ソルトレークシティー五輪代表で、引退後は連盟の強化スタッフなどを歴任。11年から強化副部長を務め、長くサポートしてきた小林芳子前部長(64)の後を受けて今夏、部長に昇格した。理事としてもスケート界の強化と発展に貢献することになり「本日より理事として、これまで以上に選手強化に尽力していきたい。皆さまにご協力いただきながら、今まで以上に発展させていくことにも尽力したい」と所信表明した。【木下淳】