関西学生アメリカンフットボールで昨季の学生王者の関学大が甲子園ボウル3連覇に向け自信を見せた。24日、オンラインで取材に答えた。今季は一発勝負のトーナメント方式になり(10月17日開幕)。今年から指揮を執る大村和輝監督(49)は「一戦必勝でやるしかない」と気持ちを込めた。

同大学は6月下旬ごろから練習を再開。20人ずつポジションごとに時間帯を分けトレーニングをした。段階的に人数を増やす予定だったが、学内で新型コロナウイルスの感染者がでたことから20人を継続。QB奥野耕世(4年)は「不安と焦りがあった。いつまで続くんやろうって。8月入ってからも20人が続いてました」と明かした。

全体練習が再開したのは9月5日。その間、各自で自主トレを行った。副将のLB繁治亮依(4年)は約30メートルの坂道ダッシュを1日15本続け、体を作った。ベンチプレスは160キロ、スクワットも210キロとそれぞれ10キロ増加。「あとは試合勘だけ」と自信をのぞかせた。大村監督はチームの現状について「出来は50%もいってないんじゃないかな。プレーの精度が低い。ただ、少人数だったので個人の細かいところまで見ることができた」と制限がある中でも成長した部分があることを強調した。

感染対策も徹底。電車など3密になりやすい場所ではOBから送られたゴーグルを着用。飛沫(ひまつ)感染を防止している。感染者が出れば試合ができなくなる可能性もあり、ミーティングもリモートで行うなど細心の注意を払っている。RB鶴留輝斗(きらと)主将(4年)は「勝って日本一になる」と誓った。【南谷竜則】