ロシアGP予選でレッドブル・ホンダはマックス・フェルスタッペンが2位を獲得。金曜フリー走行ではマシン挙動が安定せず中団グループに沈んだが、これは異なる空力パッケージを試していたためで、データを分析して最適なセットアップを見つけ出した。

ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターはフェルスタッペンのドライビングを称賛した。

「今日は非常に激しい予選の戦いになりましたが、その中でも特筆すべきはマックスがメルセデスAMGの2台の間に割って入ってフロントロウを獲得したということです。そしてQ2をミディアムタイヤで通過して決勝スタートタイヤをミディアムにしたということで、そこも明日のレースに向けて非常に明るい話題だと思います」

フェルスタッペンは予選中もセットアップの調整を続け、Q3最後のアタックに最適なセットアップを見つけ出した上に、アタック終了後のバルテリ・ボッタス(メルセデスAMG)の後方を走って空気抵抗を抑えて車速を伸ばす作戦がはまった。

予選でメルセデスAMGの2台に割って入れるとは予想していなかったとフェルスタッペンは語った。

「今朝のFP3でさえまだマシンには完全に満足出来る状態ではなかったけど、フリー走行3回目から予選にかけて風向きが変わったことで、いくつかのコーナーでリアのグリップが全然感じられないような状態だった。予選中もずっとマシンバランスを最適化していく作業をトライし続けて、特にQ3の最後のランに向けてのセットアップ変更がうまくいったんだ。2番グリッドに並ぶことができるなんて全く想像もしていなかったよ」

決勝では予想を上回る2番グリッドからのスタートで、最初のブレーキングまで890mと長い距離では前走車のスリップストリームを使った逆転の可能性もある。そしてポールポジションのルイス・ハミルトンとは異なり、戦略的に有利なミディアムタイヤでスタートできる。

ホンダの田辺テクニカルディレクターは2戦連続のトラブルから立ち直るべく、4台完走4台入賞を目指したいと語った。

「本当に僅差でしたので、明日の決勝ではとにかくきちんとスタートしてターン2まで非常に長い全開領域になりますから、ポジションキープもしくはポジションアップというかたちで良いスタートを切ることが大切になってくると思います。昨日のロングランから見てレッドブルとアルファタウリの両チームともペースは悪くありませんし、ロングラン中のクルマの感触も良いということなので、4台完走してポジションを上げてレースを走り切りたいと思います。前回のレースでは2台がリタイアしているだけに、今回はきっちりとレースができることを望んでいますし、我々もそれに向けてしっかりと準備をして、データ確認等々の対応もレース終了まできっちりとやりきりたいと思います」

(米家峰起通信員)