世界10位の大谷桃子(25=かんぽ生命)が、全仏初出場を、4大大会自身初の勝利で飾った。同7位の南アフリカの選手に6-4、6-1のストレート勝ち。大谷は、9月の全米で、日本女子としては、第一人者の上地に次ぐ2人目の4大大会出場選手となった。しかし、1回戦で敗れていた。「全米では勝てなかったので、まずは1勝と思っていた」。そして、今大会で、上地に次ぐ4大大会日本女子2人目の勝利を挙げた。

大谷は、強打の相手に対し、冷静に対応。持ち味のコントロールで、相手の逆をつくなどしてランク上を破った。

車いすテニスの4大大会は、シングルスは、直近の世界上位8人しか出場できないエリート大会だ。大谷にとっても「パラリンピックもそうだが、グランドスラムは憧れの舞台」。出場するだけでも大変で、そこで勝利を挙げるのは、世界の車いすテニスの中でも、強豪の仲間入りを果たしたことになる。

来年に延期された東京パラリンピックに向け、現在の世界ランキングを維持して行ければ、出場は当確だ。また、上位8人のシード権も見えてくる。上地に次ぐ、日本女子のメダル候補が誕生する日も近い。

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