第6戦が行われ、レーカーズがヒートに106-93で快勝し、4勝2敗で10季ぶりの頂点に立った。

17回目のファイナル制覇はセルティックスに並び最多タイ。チームの顔として活躍し、今年1月に死去したコービー・ブライアント氏にささげる優勝となった。主軸のレブロン・ジェームズが4度目のファイナルMVP選出。第6戦では28得点、14リバウンド、10アシストのトリプルダブルで存在感を示した。

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移籍2年目でチームを優勝に導いたジェームズは「心も体もすべてチームにささげている」と実感を込めた。この試合でも両チーム最多28得点を挙げるなど、攻撃の軸として貢献。守っては、第5戦で活躍を許したバトラーを抑え込んだ。

レーカーズにとって10年ぶりの美酒は、1月にヘリコプターの墜落事故で亡くなった巨星へささげるものにもなった。12年ロンドン五輪で米国代表としてブライアント氏とともに戦ったデイビスは、優勝後にコート上で「彼のために戦いたかった」とスピーチした。

現役時代のブライアント氏はレーカーズ一筋で20季プレーし、チームを5度のファイナル制覇に導いた。その当時以来となる優勝を果たすべく、チームはコロナ禍のシーズンを勝ち進み、戦い抜いた。デイビスは、「彼を悲しませたくなかった。天国から見守ってくれていると思うし、(ブライアント氏の妻の)バネッサも誇りに思ってくれていると思う」。

シーズン中断期間を挟み、隔離施設にて集中開催されたプレーオフ。史上初めて無観客で行われたファイナル決勝会場に、名門復活を告げる歓喜の声が響いた。