17日に開幕するバレーボールのVリーグでは、選手たちのユニホームにも注目だ。女子1部の姫路がVリーグ初の「スコート」を取り入れるなど、新しい試みも出てきた。

正式種目に採用された64年東京オリンピック(五輪)から現在に至るまで、ユニホームはどんな変遷をたどってきたのか-。

長年開発に携わってきたミズノの協力を得て、これまでの足跡を振り返る。

【取材・構成=平山連】

   ◇   ◇   ◇

ミズノは、1989年(平元)4月からバレーボール女子日本代表のオフィシャルサプライヤーになった。

約30年間の間に、<1>素材(綿→ポリエステル)<2>機能(長袖→半袖→ノースリーブ)<3>デザインの3点で大きな変化が出ているという。

開発当初から97年ごろまでは、肌触りのいい綿素材の長袖ユニホームが主流だった。

担当者は「スライディングをした時に、摩擦熱でウエアが溶けないよう天然素材の綿が使われていました」と説明する。

その後、腕に付ける各種サポーターの普及もあり、長袖着用の意義が薄れた。動きやすい半袖型に潮流が変わっていく。

06年ごろからノースリーブ型に一新される。

当時半袖姿で腕まくりをしてプレーする選手が目についたのが、開発のきっかけになった。

担当者は「後々選手に聞いてみたら『気合を入れるため』だったと聞いたんですが、その割には袖ばかり気にしているので、袖をなくそうと思いました」。

露出度を抑えるため、脇を隠せるような作りにした。

また、デザインでは、生地自体に鮮やかに彩色を施す昇華プリントを採用するなど進化を遂げている。

シンボルの「MCライン」が入ったユニホームはこれからも、コートに立つ選手を支えていく。