今季B1に初昇格した広島ドラゴンフライズは川崎ブレイブサンダースの高い壁になすすべがなかった。

序盤から200センチ超のビッグマン4人にゲームを支配された。前半こそ10点ビハインドで折り返して粘ったが、後半一気に差を広げられ、35点差を付けられた。ディフェンスが機能せず、54リバウンドを許した。8得点に終わった田中成也(29)は「強いチーム相手に受け身になってしまった。本当に完敗という言葉しか出ない」と厳しい表情で振り返った。

昨季はB2で勝率1位となり、悲願の昇格を果たした。B1となった今季開幕節では2戦目で初勝利。前節アルバルク東京戦では連敗するも点差は9点と10点で手応えを感じていたが、5戦目で川崎に打ちのめされた。「昨季はB2だったので通用した。ファイトしていかないと勝てないと思わされた試合だった。もっと強化していかないと、このまま終わってしまう」と危機感を募らせた。

新潟県出身。日本代表の富樫(千葉)は中学の後輩。B1のスタートラインに立ったばかりだが、負けてはいられない。「(富樫)勇樹だけに限らないが、僕のポジションには代表がたくさんいるので、吸収できることがたくさんある。自分も代表を目指したいと思ってやっている」と力強く語った。千葉ジェッツとの対戦は来年2月。今日の負けを糧として、富樫とマッチアップする日まで成長を続ける。【松熊洋介】