前戦の近畿選手権で体調不良から約1年7カ月ぶりに競技会へ復帰した三原舞依(21)が、復活へ1歩前進した。SP63・60点で2位となり、首位には76・10点で坂本花織(20=ともにシスメックス)が立った。

三原が自らへ出した課題に向き合った。SP「イッツ・マジック」の冒頭。前戦では3回転-2回転としたルッツ-トーループの連続ジャンプを、連続3回転とし、こらえながらも着氷した。「どんなことがあっても、3回転-3回転と(演技後半に3回転)フリップを入れる元の構成にしたかった」。最後は前回のループから基礎点が高い3回転フリップに変更し、しっかりと着氷させた。

16日には国際スケート連盟(ISU)が、新型コロナウイルスの影響で4大陸選手権(21年2月8~14日、オーストラリア・シドニー)の中止を発表。三原にとっては17年に初優勝、18年に2位、19年は3位となった思い出の大会だ。「なくなったのは悲しいけれど、今後に向けて切り替えていきたい」と正直な思いを明かした上で「今日の試合もコロナの中で開催されたことに感謝したいです」と主催者への言葉を添えた。

18日にはフリーが行われ、西日本選手権(29日~11月1日、京都アクアリーナ)に向けた貴重な機会となる。この日の連続3回転は着氷がこらえる形になったため「西日本までには安心して見てもらえるようにしたい。フリーも(ジャンプ)構成を上げているので、1つ1つ大切に滑りたいです」。向上心あふれる21歳は、さらなるレベルアップを目指す。【松本航】