11月7日開幕の関西大学リーグで5連覇を目指す天理大が、前哨戦といえる交流試合で2連勝を飾った。

開始15分間は均衡した攻防となったが、前半16分に左ラインアウトからモールを押し込み、フランカー服部航大(3年=天理)が先制トライ。20分にはスーパーラグビーの日本チーム「サンウルブズ」で活躍したCTBシオサイア・フィフィタ(4年=日本航空石川)が相手防御裏でパスを受け、主導権を握るトライを奪った。

守っては徹底した防御で完封。2トライを挙げたフィフィタは「(前節から)アタックが修正できた。向こうにも強い外国人がいる。プレッシャーをかけられたのが良かった」とチームの成長を実感した。

この日はプロップの三木陽平(2年=若狭)らが途中出場で存在感を発揮。三木は当初、約60人で形成する上のスコッドにおらず、スクラムなどでアピールして、今節のメンバー入りを果たしたという。小松節夫監督は「先週のスクラムがすごく良かった」と評価し、フランカーの松岡大和主将(4年=甲南)も「競争できるのが一番。チームとしてありがたい」と活性化を歓迎する。

交流試合は最終節の25日立命大戦(ヤンマーフィールド長居)を残し、11月からは初制覇を目指す全国大学選手権へつながるリーグ戦が始まる。8月には新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)となり、チーム活動は約1カ月停滞。小松監督は「試合をできるところまで戻せた」とし、実戦経験を積みながらレベルアップを図る。【松本航】