青森山田が3年連続決勝対決となった青森北を26-7で下し、2年連続2度目の花園切符をつかんだ。

CTBハニテリ・ヴァイレアが前半に2トライ、NO8リサラ・フィナウ(ともに3年)は後半に1トライを奪うなど、昨年の花園を知るトンガ人留学生コンビがチームを引っ張った。

開始早々からトンガパワーは全開だった。前半2分、ハニテリがゴール手前10メートルラックからパスを受け取った。タックルで体勢を崩されそうになったが持ちこたえ、中央へ先制トライ。仲間と抱き合い、喜びを分かち合った。「仲間がつないでくれて、みんなで奪ったトライ。チームに勢いを与えられた」。同19分には左中間へ2本目のトライ。14-0で前半を終えた。

リサラも黙ってはいなかった。後半20分。ハーフウエーライン付近のラインアウトから188センチ、116キロの巨体を揺らして突進。軽快な動きでディフェンス陣を振り切り、右中間ゴールに飛び込んだ。「味方とコミュニケーションをうまく取って、相手の隙を突くことができた」。入学当初は苦労した日本語も、今では流ちょうに話す。戦術面や連係プレーの声掛けもスムーズだ。

昨年は創部52年目で花園に初出場し、記念すべき1勝も刻んだ。リサラは「昨年、今年だけではなく、青森山田がこれからも花園に出場できるように、プレーで後輩たちに何かを残したい」と、最終学年の自覚をにじませた。目標には「全国16強」を掲げ、新たな挑戦へとステップアップする。【佐藤究】